2020.09.21
日本読者向け

タイの歩道は今より歩きやすくなる可能性はあるか?②

「良い歩道=先進国」と思われ、東京やロンドン、ポートランドなど世界の主要都市では、人々が主な交通手段として徒歩、自転車、公共交通機関を利用することが多い。これらの都市は住みやすい環境であり、経済も継続的に成長し、国民も健康な人が多い。

多くの研究により、街がより歩きやすくなった場合には大きな3つのメリットがある。
①健康面では、肥満症になるリスクが10%低くなり、カロリーをより効率的に燃焼される。
②経済面では、歩道及び自転車道の開発があった街、特に商業地区では人々を買い物に惹きつけやすくなる。車を運転するよりも買い物の頻度が高い。
③社会面では、人々が自分の家の近所を細かいところまで良く知っている傾向があり、住んでいる環境について関心が高く、隣人との接点もできる。これが重要なポイントで、コミュニティについて安全で住みやすい環境が作れるのである。

街づくりデザイン・開発センター(Urban Design and Development Center)及びタイ健康増進基金(Thai Health Promotion Foundation)の調査によると、バンコクに住むタイ人1,111人で、歩ける距離の平均は800メートル(約10分間)との結果が出た。この結果は日本とアメリカの結果に近く、日本で日本人が歩ける距離は820メートルであり、アメリカは805メートルとのこと。

さて、上記調査の結果に基づいてバンコクの人々は歩く準備ができているという意味で、タイの歩道並びに歩ける環境はいつ準備ができるだろう。

Tokyo SME Support Center Thailand Branch Office チョムプーヌッ(イン)