2025.08.19
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アニメが主流となった今、タイはブランドにとって新たな成長機会

アニメが主流となった今、タイはブランドにとって新たな成長機会

Photo by Dex Ezekiel on Unsplash

かつては一部のファンに限定された「ニッチ」な存在であったアニメが、いまや世界的に主流のエンターテインメントとなりつつある。特にアジア太平洋地域(APAC)ではその人気が際立っており、タイでは週に1回以上アニメを視聴する人が全体の59%にものぼり、日本(40%)を上回る数字を記録している。

Dentsuが2024年10月から2025年3月にかけて、10か国・8,600人を対象に実施した調査の結果は以下の通りである。

 

このような背景のもと、アニメファンの熱量をブランドと結びつけることは、企業にとって大きなマーケティングチャンスとなる。

タイのアニメファンは、単なる視聴者にとどまらない。彼らの多くはアニメ関連グッズへの支出意欲が高く、実際に年間で200ドル以上を費やす人が40%、500ドル以上の支出者も21%という高水準を示している。特にミレニアル世代やZ世代の間でこの傾向は顕著で、グッズ購入、イベント参加、SNSでの発信など、積極的なファンダム活動が見られる。

さらに注目すべきは、アニメを活用した製品やプロモーションに対するブランドイメージの変化である。タイでは60%の視聴者が「ブランドに対して好印象を持つようになる」と回答しており、これは調査対象国の中で最も高い数値となっている。つまり、アニメIP(Intellectual Property、知的財産)を取り入れたプロモーションは、ブランド好感度の向上につながる強力な手段となり得るのである。

マーケターへの示唆(特にタイを意識)

このような状況を踏まえると、タイ市場においては、アニメを活用した以下のようなアプローチが効果的である。

  • 文化的に適合したアニメIPの選定:よく知られたIPだけでなく、ジャンルやニッチに焦点を当てたIPがタイ市場では響く可能性が高い。
  • インフルエンサーとの連携:YouTube、Podcast、ライブ配信など、二次創作系クリエイターとのコラボが効果的。
  • 体験型キャンペーン:タイでもアニメコンベンションやSNSを介したファン活動が活発で、オフライン&オンラインで参加型企画を展開すると好反応が見込める。

日本と深いつながりを持つタイでは、アニメを通じて日本企業の価値をより自然に、かつ感情的に届けることが可能である。アニメは「文化」を媒介にしたブランド成長の鍵となり、タイ市場における長期的なファン獲得とロイヤルティ向上を実現するうえで、極めて有効な戦略となるであろう。

 

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